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西尾 軍治; 木谷 進; 伊藤 幸雄*
Journal of Nuclear Science and Technology, 11(8), p.339 - 344, 1974/08
高温ガス炉の被覆燃料粒子に核分裂生成物を完全に封じ込めることは不可能であり、特に放射性ヨウ素は、一次冷却ガス中に漏洩することはまぬかれない。この実験の目的は、ステンレス鋼表面へのヨウ素の沈着現象と、鋼と反応した金属ヨウ化物の脱着を考慮して、希薄ヨウ素とステンレス鋼間の反応速度を求め、冷却ガス配管中のヨウ素の挙動に対する情報の一端とするものである。実験は、石英管に少量のステンレス鋼粒子を充槇し、放射性ヨウ素を含む高純度アルゴンガスの流量を変化させて加熱する。反応生成した金属ヨウ化物と未反応のヨウ素を分離し、鋼に対するヨウ素の反応量を求め、層長を微小にとった微分反応管モデルを用いてその反応速度を求めた。反応速度は、冷却ガス配管に適用されるので、表面積あたりの反応速度定数に変換された。ステンレス鋼上の希薄ヨウ素の沈着率は、アルゴンガス流体中のヨウ素の濃度に対して約10%程度であった。